天野文雄 (舞台芸術研究センター教授、能楽研究)

15周年を迎えた京都芸術劇場-春秋座とstudio21には、一つの理念とそれを支える二つの柱があります。一つの理念とは「大学の劇場」、つまり教育研究機関である大学にある劇場ならではの舞台芸術の提供ということ。二つの柱とは、これはいずれかといえば内輪の用語ですが、「社会普及系」と「研究教育系」と呼んでいる分野のことで、この二つの分野において「大学の劇場」ならではの舞台を提供してゆこうというものです。この15周年記念の諸企画もそうした理念のもとに生まれたことは言うまでもありません。