平井愛子 (舞台芸術学科長、演技論)

「劇場が教室です!」
 これは、本学舞台芸術学科の設立以来変わらず使ってきた学科のキャッチフレーズです。
 キャッチフレーズそのままに、舞台芸術学科の学生は、1年次から春秋座、studio21を使用した“超実践的”な授業を体験しています。ですから京都芸術劇場は、一般の観客の方々に向けて劇場文化を発信する場であると同時に学び舎でもあります。
 学び舎としての京都芸術劇場は、学生たちにとって暖かくもありまた厳しくもあります。舞台芸術学科の学生は、3年次には必ず春秋座で公演を実施します。歌舞伎の上演を可能とするために設計された劇場を学生が使いこなすことは容易ではなく、学生たちにとって春秋座公演は大いなる挑戦です。本学科の学生たちは、劇場の中で苦労と工夫を繰り返し成長していきます。
 15周年をむかえた今、京都芸術劇場によって育まれた多くの卒業生がプロの舞台人として日本全国で活躍しています。このことは、他の劇場にない京都芸術劇場の“誇り”です。