公演のご案内
公演情報
公演名 | リーディング「ピュラデス」 |
---|---|
日時 | 2013年6月22日(土) 19:00 23日(日) 15:00 アフタートークあり ※受付開始・開場は開演の30分前です。 ※未就学児童の入場はご遠慮ください。 ※開演後は入場制限をさせていただく場合がございます。 ※上演時間は約1時間を予定しています。 |
会場 | 京都芸術劇場 studio21 |
料金 | 無料(要予約) |
予約お申込先 | 京都芸術劇場チケットセンター TEL:075-791-8240[平日10時~17時] 予約受付は終了しました。 |
お問合せ | 京都造形芸術大学 舞台芸術研究センター TEL: 075-791-9437 |
23日終演後アフタートーク開催
翻訳:石川若枝×構成・演出:川村 毅
パゾリーニの旅、いよいよ最終地へ…
劇作家・演出家の川村毅がニューヨークの古本屋で偶然手にした“パゾリーニ戯曲集”。
2003年、そこに収められた全6作品のうち『オルジァ』をリーディング公演として上演したことをキッカケに、その他の全5作品を日本で初翻訳、初上演に挑戦してきた川村毅のパゾリーニとの旅は、この京都での『ピュラデス』のリーディング公演でついに終着地へと辿りつきます。
なぜ恥と不確かさを恐れる?
あなたが呪われますように、〈理性〉よ、
そしてあらゆるあなたの神が、すべての神が呪われますように…
パゾリーニが、アイスキュロス作ギリシャ悲劇『オレステイア』をもとに、60-70年代にかけてのイタリアを映して描いた作品。1960年には『オレステイア』の上演用にイタリア語新訳も手掛けている。戯曲はまさにギリシャ悲劇のかたちで書かれており、母殺しで追放されたオレステスがアルゴスに戻ってくるところから始まる。
あらすじ
オレステスは、従兄弟のピュラデスに激励され、愛人と共に父王・アガネムノンを殺害した母・クリュタイメストラを殺害し、放浪の旅に出ていた。再び、アルゴスの地に戻ったオレステスは、姉・エレクトラと対面する。女神アテナはオレステスを許し、彼を使って民主的・リベラルな世界を実現しようとするが、ピュラデスは、理性の女神アテナを信奉しながらも、「非理性」の力をオレステスのように否定することができない。アルゴスの市民は裁判でピュラデスを追放し、ピュラデスはかつて復讐の女神・エリュニスでいまは慈しみの女神となったエウメニデスを探して山に入る…
ピエル・パオロ・パゾリーニ /作
1922年イタリア・ボローニャで、ファシスト軍人の父と元教師の母の長男として生まれる。飛び級でボローニャ大学文学部に入学、ロベルト・ロンギに師事。ファシスト政権におけるイタリア語統一の中で方言での表現を模索し、20歳で処女詩集「カザルサ詩集」を自費出版。22歳の時、方言による戯曲『フリウリのトルコ人たち』執筆開始(没後76年発表)。1956年フェデリコ・フェリーニ監督より「カリビアの夜」共同脚本の依頼を受けたのをきっかけに、次々と映画作品を発表、国際的評価を得る。75年『ソドムの市』撮影直後、ローマ郊外の海岸で他殺体で発見されたが、事件の真相は未だ不明。享年53歳。
川村 毅 /構成・演出
劇作家、演出家。ティーファクトリー主宰。「新宿八 犬伝 第一巻- 犬の誕生-」にて1985 年度第30 回岸田國士戯曲賞受賞。96 年ACC日米芸術交流プログラムのグランツを受けNYに滞在。
98 年ニューヨーク大学演劇学科に客員演出家として招かれる。近年の主な作品に、<神なき国の夜>三部作、作・演出(2005-08 年ティーファクトリー)、「オトコとおとこ」(2006 年文学座アトリエ公演・書き下ろし)、「アルゴス坂の白い家」(07 年新国立劇場公演・書き下ろし)、「ハムレットクローン」作・演出(03 年ドイツ、04 年ブラジルツアー)、E. イェリネク作「ウルリーケ メアリー・スチュアート」(08 年tpt・構成、演出)等。03 年世田谷パブリックシアターと京都造形芸術大学舞台芸術研究センター共催公演として初演の作・演出作品「AOI/KOMACHI」は、07 年国内ツアー・NY他北米ツアーにて再演。英・仏・独・伊語に翻訳され、出版や現地でのリーディング公演などが行われている。11 年世田谷パブリックシアター主催< 劇作家の作業場> にて創作を重ね、12 年白井晃氏演出により初演された戯曲『4』にて第16 回鶴屋南北戯曲賞、平成24 年度文化庁芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。
14 年3月吉祥寺シアター・シェイクスピアシリーズ(W. シェイクスピア生誕450 年)『荒野のリア』(仮題)(原作『リア王』、主演・麿赤兒、手塚とおる)構成・演出予定。同3月世田谷パブリックシアター主催 野村萬斎主演・演出『神なき国の騎士』(仮題)書き下ろし予定。
京都造形芸術大学舞台芸術学科教授。日本劇作家協会、日本演出者協会会員。
HP:http://www.tfactory.jp/
石川若枝/翻訳
1968年生まれ。東京外国語大学外国語学部イタリア語学科卒業。実務経験をへて、同大学大学院博士課程。現在、博士後期課程に在籍。翻訳書に『金融危機をめぐる10のテーゼ』(共訳、以文社)など。
出演
中村崇 南かおり 田中遊 武田暁 森田真和
井上和也 廣岡綾[劇団ひまわり]
市村マチ 岡本依子 きのせまさき 田中祐気 田渕詩乃 原田佳名子 福久聡吾 ミユキ 山田健人
スタッフ
作:ピエル・パオロ・パゾリーニ 構成・演出:川村毅 翻訳:石川若枝
音響制作:原島正治 映像制作:今西祥太
照明:高野奈月 音響:木村公美 山形郁奈
映像操作:丹羽菜緒 衣装補佐:西村咲郁
美術部:李秀枝 濱田真輝 舞台監督:田中雪絵
舞台統括:小坂部恵次 制作:川原美保 土屋和歌子
制作協力:平井佳子 協力:ティーファクトリー 京都造形芸術大学 舞台芸術学科 維新派
主催:京都造形芸術大学 舞台芸術研究センター