演じるシニア「レジェンド・オブ・LIVE」 2013.3.22 / 2013.3.23 Start 14:00

演出家コメント

カッコイイ人たちと〈伝説〉をつくる。

春秋座サバイバーズにはカッコいい人たちしかいない。
僕はそう思っています。
だって、60歳を過ぎてもなお、新しいことに挑戦していこうとする人たちの集まりだから。
「これまでの生活を変えたい」
「やるなら今しかない」
「何も分からないけどとにかく応募してみた」
「いろんなことから解放された今、残りの人生を自分のために生きたい」
そんなアツい想いを持った人たちの、エネルギーの集まりだから。
舞台に出たことなんかない人もいる。
過去に患った病気のため、身体が思い通りにならない人だっている。
何度説明しても同じ質問をしてくる人もいる(笑)
だけど、不安とか迷いとか恥とか見栄とかそんなもの全部取っ払って、とにかく、新しい場へ飛び込んでいく。
そういう人たちの姿を、僕はただ素直にカッコいいと思う。
そして、そんなシニアたちのエネルギーに触発されて集まった学生たちもいる。
だから、春秋座サバイバーズにはカッコいい人たちしかいない、と僕は言い切れる。

そんなカッコいい人たちと一緒につくる演劇作品、
それが『レジェンド・オブ・LIVE』です。
演劇と言っても、台本があって、役があって、その台詞を覚えて上演するというものではありません。
ワークショップ形式でつくる、世界に2つとない作品です。
出演者のみなさんと一緒にアイデアを出し合いながらひとつの作品をつくり上げていきます。
稽古が始まるまで、台本も、役も、台詞も、何もありません。
ただひとつ言えることは、
この作品は〈人生〉についての物語だということです。
ひとりの人間の〈人生〉なんて、とてつもなくちっぽけで、誰に注目されることもなく、語り継がれることもない、カッコ良くもないし、ドラマティックでもない、
たわいないものなのかもしれません。
けれど、その小さな〈人生〉を、
生まれて死んでいく人間たちの姿を、
春秋座という大舞台に、
カッコいい〈伝説〉として刻み付けようと思っています。

さあ、〈伝説〉をつくるための冒険が始まりました!
僕たちが『レジェンド・オブ・LIVE』という名の山を登り切ったとき、どんな景色が見えるのでしょうか…
その瞬間をぜひ〈LIVE=生〉で体感しに来てください。

杉原邦生(構成・演出・美術)