芸術監督と春秋座
京都芸術劇場 春秋座は、当時京都造形芸術大学の副学長を務めていた三代目市川猿之助(現・市川猿翁)が、長年劇場に対して温めていた理想の粋を集めて設計監修し、二〇〇一年五月にオープンした日本で初めての大学内本格劇場です。
杮落としより一二年の節目に、猿之助の名跡を継いだ四代目に、市川猿翁が志した「実験と冒険」の現場も引き継がれました。
四代目市川猿之助にとって当劇場は、杮落とし公演で「春秋三番叟」を舞い、また自主公演「亀治郎の会」を、二〇〇二年の第一回旗揚げを皮切りに計五回開催するなど、縁の深い場所です。