春秋座DUOコンサートの５回目の今回は、 ミュージカル俳優の安崎求さんと鈴木ほのかさんによる DUOコンサートをお届けします。 日本のミュージカル創成期から舞台に携わってきたお二人の 魅力的な唄声とお芝居は秋の午後にぴったりです。 お二人にミュージカルお魅力や 少しだけコンサートの内容についてお伺いしました。

鈴木　ほのか

故いずみたく氏主宰『イズミミュージカルアカデミー』を卒業。ミュージカル劇団『フォーリーズ』で「歌麿」「洪水の前」などで主演女優として活躍。その後「レ・ミゼラブル」のコゼット役に抜擢され、花のような笑顔と豊かな声量で一躍脚光を浴びる。以降は「見はてぬ夢」「ミス・サイゴン」「回転木馬」、ジャニーズミュージカル「SHOCK！」など、次々に話題のミュージカルに出演。近年では劇団四季「マンマ・ミーア！」（京都劇場）に主演、「アイーダ」などにも出演している。映画「ムーラン・ルージュ」では二コール・キッドマンの吹き替えを務めるなど多方面で活躍中。

安崎　求

1960年生まれ、宮崎県出身。東京藝術大学声楽家卒業後、ミュージカル「ファンタスティックス」のマット役でデビュー。野沢那智主催の劇団薔薇座に入団し、数々のブロードウェイ・ミュージカルのメインキャストを演じる。「レ・ミゼラブル」のマリウス役で注目され、最近では、テナルディエ役で出演。「ミス・サイゴン」ではクリス役を演じた。近年の代表作に「キャンディード」「スウィニー・トッド」「ロミオ＆ジュリエット」。東京藝術大学芸術センター非常勤講師。新国立劇場ドラマスクール講師。

Scene３　ミュージカルに乾杯！

安崎

構成はタイトルをつける前に大体の構想があったんです。 メインは２人の会話しかないので、 ちょっとお洒落に、洒落たバーの設定。 専属のピアニストがいて、 京都観光にやって女性がいて、 私は京都のバーのマスターです。 小芝居をやりながら、ミュージカルの歴史や この作品はどうやってできたんだろう、 何がきっかけで、こういう作品が生まれたのだろうとか、 １部は、そういうことを中心に歴史をたどっていこうと思います。 昼間からやっているバーにやって来た彼女が 三千院に行く前に立ち寄ったからって 失恋しているかどうか分からないですが（笑）

鈴木

ミュージカルの歴史って知る機会はないじゃないですか。 それを縦軸にして、ドラマ仕立てにして１部をやろうと思います。 ２部は私たちがやってきたミュージカル物を メドレーでやろうと思っています。 「え！この曲って、あのミュージカルの曲だったの？」 「あのミュージカルって！」ってなったらいいなと思って。

安崎

「この曲、あのミュージカルの曲だったんだ」 っていうのがあると思うんです。 そういうことを交えながら「へー！！」っていう物、 雑学物というか、一般的に知られている曲、 聞いたことのある曲が一つ一つ解明されたら 楽しいんじゃないかなと。 もっとミュージカルに精通していただけたら、と思っています。

鈴木

それから映画のミュージカルも紹介したいですね。 ジーン・ケリーとかジュディ・ガーランドの時代のものですね。 映画のミュージカルって、舞台とはまた違って あの時代の人達が憧れた世界ですよね。 私たちがやっている『レ・ミゼ』だけでなく、 『オズの魔法使い』までミュージカル全般で 割と年配の方でも楽しめるような エピソードや「へーそうなんだ」ってことが 出てくると楽しいかなと。

―今回は初めて触れるには、いいきっかけになりそうですね。 お得な学生料金も設定されていますし、ぜひ聴きにいらしてください。