公演詳細
公開研究会
公開シンポジウム「国性爺合戦と鄭成功 東アジアの視点からみたドラマトゥルギー」
日本、中国、台湾に17世紀に活躍した実在のヒーローがいます。武人にして貿易商、倭寇の鄭成功です。父は中国福建省出身で長崎県・平戸を拠点に活動していた海商、母は平戸出身の日本人。近松門左衛門作の人形浄瑠璃『国性爺合戦』の主人公(和藤内)として有名であり、史実では、「抗清復明」の旗印を揚げ、当時オランダの東インド会社の統治下にあった台湾に進攻し占拠中のオランダ人を追放した武人ということになっていますが、その評価は、日本、中国、台湾では異なります。
日本では、『国性爺合戦』は今日でも文楽・歌舞伎で上演される人気演目ですが、小説、映画、人形劇でも描かれ、演劇では1935年に小山内薫作、1958年には文学座で矢代静一版、1996年には野田秀樹演出・作による『国性爺合戦』が上演されています。
舞台芸術研究センターでは、2017年から2カ年にわたり台湾・中国での鄭成功像の受容や日本の近代演劇史における「国性爺」の表象について研究を行ってきました。その成果発表と、日本・中国・台湾の同世代の演劇関係者を中心に、ディスカッションを行います。
日本では、『国性爺合戦』は今日でも文楽・歌舞伎で上演される人気演目ですが、小説、映画、人形劇でも描かれ、演劇では1935年に小山内薫作、1958年には文学座で矢代静一版、1996年には野田秀樹演出・作による『国性爺合戦』が上演されています。
舞台芸術研究センターでは、2017年から2カ年にわたり台湾・中国での鄭成功像の受容や日本の近代演劇史における「国性爺」の表象について研究を行ってきました。その成果発表と、日本・中国・台湾の同世代の演劇関係者を中心に、ディスカッションを行います。
公演情報
12月15日(日)14:00~18:00 (予定)
会場:京都造形芸術大学 人間館4階 NA402教室
【プログラム】
第一部 14:00~16:00(予定)
・イントロダクション
森山直人(京都造形芸術大学舞台芸術学科教授)
・レクチャー「近松の国性爺について」
木ノ下裕一(木ノ下歌舞伎主宰)
・「鄭成功とは何か?~中国の鄭成功、台湾の鄭成功」
-中国における鄭成功 ワン・チョン(中国、演出家)
-台南訪問レポート 森山直人、新田幸生(台湾、インディペンデント・プロデューサー)
-日本近代演劇における国性爺 高橋宏幸(演劇批評家)
<休憩>
第二部 16:15~18:00(予定)
・講演「なぜ『国性爺合戦』の上演は難しいのか」
木ノ下裕一
・ディスカッション
木ノ下裕一、高橋宏幸、新田幸生、久野敦子(セゾン文化財団プログラムディレクター)、森山直人
※ワン・チョン氏はスカイプによる登壇予定です