舞台芸術研究センターとは

京都芸術大学舞台芸術研究センターは、舞台芸術の創造過程の総体を研究対象として、乖離しがちであった「創造の現場」と「学術研究」とのより有機的な結びつきを図るべく、2001年4月に発足し、文部科学省、文化庁などの助成を受け、活動を続けています。

設立の理念
私立芸術系大学である本学は、「芸術立国」、「京都文藝復興」を建学理念とし、当研究センター(および「京都芸術劇場」)は、上記の理念を、実現するための拠点と位置づけられています。

「京都芸術劇場」の、全ての企画・運営を主体的にプロデュース
本研究センターの主任研究員は、本学教員(=アーティスト、批評家・研究者)及び学外識者から構成され、専門的な制作、技術スタッフと密接に連携しながら、プロフェッショナルな舞台作品の公演(=能・狂言、歌舞伎舞踊、落語、オペラ、現代演劇・ダンス等)、ワークショップ、研究会、出版などの主催事業を実施しています。

「大学の劇場」としての機能
下記の3つの機能を実践しています。
①教育機能: 本学舞台芸術学科をはじめとする関連諸学科・大学院と連携しながら、舞台芸術のさまざまな創造現場に携わる実践的な人材育成を行っていく。
②研究機能: 芸術系大学にふさわしい「創造」とそのための「研究」を、本研究センターの組織的な特色を活かして実践し、その成果を広く社会に還元する。
③社会貢献機能:「京都・関西圏」という地域の観客の創造・育成を通じて地域文化全体を活性化していく。

「大学の劇場」としてのミッション
下記の3つのミッションを掲げています。
①《世界》を《京都》へ:国内外の優れた舞台芸術作品を幅広い地域の観客に紹介する。
②《京都》から《世界》へ:「伝統芸能」から「現代芸術」まで、この地域が育んできた豊かな芸術文化の土壌を基盤とする新たな作品を創造・発信する。
③上記実現のために、「大学の劇場」に特有の学術的、実践的ネットワークを常に活用する。

センター所長より

実験と冒険
京都に舞台芸術研究センタ-あり!
舞台芸術研究センタ-は、近年はとみに関西だけでなく全国的に、演劇をはじめとする舞台芸術界、あるいは舞台芸術の愛好者にそう注目されるようになってきたように感じています。わたしたちの研究センタ-は2001年の創設ですが、それは三代目市川猿之助氏(現猿翁)の設計になる本格的な歌舞伎劇場「春秋座」と劇作家・演出家だった故太田省吾氏の構想になるブラック・ボックス型小劇場のstudio21の完成と時期を同じくしています。爾来、本研究センタ-はこの2つのわが国では他に例のない「大学の劇場」を拠点に、とりわけこの10年ほどは年に20を優に超える公演活動と舞台芸術にかかわるさまざまなシンポジウムや講演会、あるいは研究会を開催してきましたが、その結果が近年の注目度に繋がったものと思います。その活動の軌跡は、本サイトのスケジュールページでも明らかなように、本センタ-の自主制作公演のほか、国内外の質の高い舞台の招聘、分野でいえば、日本の伝統演劇から現代の舞台芸術の最先端をゆく公演と、特定の分野にかたよっていないという特色があります。そのような公演を舞台芸術の愛好者とその専門家、つまり一般市民、ア-ティスト、研究者に長年提供してきたのが本研究センタ-であり、このコンセプトは今後も変わることはありません。わたしたちはそのような方針を「実験と冒険」と標榜しています。

舞台芸術研究センタ-所長
天野 文雄
所長
天野文雄(舞台芸術研究センター所長・教授、能楽研究)
所長補佐
森山直人(舞台芸術学科教授、演劇批評)
舘野佳嗣(統括プロデューサー)
主任研究員
あごうさとし(劇作家・演出家・THEATRE E9 KYOTO芸術監督)
浅田 彰(ICA京都(Institute of Contemporary Arts Kyoto)所長、批評家)
天野文雄(舞台芸術研究センター所長・教授、能楽研究)
大田和司(舞台芸術研究センター技術監督)
小崎哲哉(京都芸術大学大学院芸術研究科教授、『REALKYOTO FORUM』編集長)
小野哲史(舞台芸術学科准教授、舞台監督)
川村   毅(劇作家・演出家)
田口章子(芸術教養センター教授、歌舞伎研究)
舘野佳嗣(統括プロデューサー)
平井愛子(舞台芸術学科長・教授、演技論)
久野敦子(公益財団法人セゾン文化財団常務理事)
森山直人(舞台芸術学科教授、演劇批評)
山田せつ子(ダンサー・コレオグラファー)
渡邊守章(演出家)
客員研究員
木戸敏郎(演出家)
倉田修次(撮影監督)
橘市郎(プロデューサー)
八角聡仁(近畿大学教授、批評家)

京都芸術大学 舞台芸術研究センター
〒606-8271 京都市左京区北白川瓜生山2-116
tel.075-791-9437 fax.075-791-9438
E-mail k-pac@kua.kyoto-art.ac.jp