本研究拠点では舞台芸術作品の「創造」(=ファクトリー機能)だけではなく、作品が生み出されていく「創造のプロセス」に焦点をあてた「実験」や「研究」(=ラボラトリー機能)を 2013年度より継続してきました。
本公募事業では、この「ラボラトリー機能」に関わる研究プロジェクトとして、【劇場実験型】【リサーチ支援型】の研究を広く募集します。
また、2021年度は、これまでの【自由テーマ】と平行し、2020 年代の舞台芸術の新たなヴィジョンを構想する【課題テーマ】による研究事業を募集します。
創造と研究の連携を通じ、新たな舞台芸術のヴィジョンを構想する研究プロジェクトをお待ちしています!
◆◆締切◆◆
劇場実験型 2020年9月25日(金)23:59必着
リサーチ支援型 2020年11月13日(金)23:59必着
詳細⇒www.k-pac.org/kyoten/public/
【2021 年度劇場実験型・リサーチ支援型公募の募集について】
私たち、京都芸術大学「舞台芸術作品の創造・受容のための領域横断的・実践的研究拠点」では、2014年度から「劇場実験型」の研究公募を実施してきました。2019年度からは、「リサーチ支援型」の研究公募もあわせて開始することで、できるだけ多くの方に、本研究拠点のリソースを活用しながら、未来の舞台芸術作品の創造に、何らかの形でつながっていく創造的な研究・実験を実現していただけるための環境整備に取り組んで まいりました。
けれども、誰もが痛感しているように、2020 年、突如発生したコロナ禍は、舞台芸術のあり方に根源的な問いを投げかけているように思われます。それに加えて、コロナ禍はまた、2010 年代の世界全体が有していた諸問題を鋭くあぶり出し、いやおうなく私たちに「変化」を促してもいます。「2020 年代」は、不透明化する国際秩序の動向や、ますます激甚化する自然災害や気候変動など、数多くの問題をかかえたまま、困難な船出を迎えています。
そうした状況に鑑みるとき、「未来の舞台芸術」の創造を目標とする本研究拠点の研究公募もまた、そうした変化に何らかの形で応答していく必要性を感じています。
そこで、2021 年度は、研究公募を、「劇場実験型」「リサーチ支援型」の双方とも、二つのカテゴリーを通して行うことといたします。
ひとつは、「自由テーマ」であり、こちらは概ね従来通りの枠組みとなっています。もうひとつは「2020年代の劇場」というテーマを設定した、「課題テーマ」という新たなカテゴリーです。審査にあたっては、「自由テーマ」「課題テーマ」の別なく、純粋に優れた研究計画と認められるプロジェクトを採択していくことになります。特に、「課題テーマ」の「劇場実験型」に関しては、「劇場」そのもののあり方自体が根源的に問われている状況のもと、必ずしも「京都芸術劇場」を実際に使用した研究計画の提案でなくてもかまいません。とはいえ、そのことは、「ZOOM 演劇」や「オンライン配信」などを促進するというだけの意図ではなく、あくまでも根源的に、「2020年代の劇場」で何が可能か、という問いの上に立った(具体的な作品の実験等も含む) 研究計画を想定しています。
応募を検討される皆さんには、ご自身の問題意識や、上記のような本研究拠点の問題意識も踏まえつつ、ぜひとも充実した研究計画をご応募いただければ幸いです。