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テーマ研究Ⅰ「近代日本語における〈声〉と〈語り〉」(全7回予定)
第3回 日本の伝統演劇における〈語り〉2:能の場合

2013年10月4日(金)、研究会「近代日本語における<声>と<語り>」シリーズの第三回が開催されました。

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伝統演劇における『語り』を論じようとすれば、どうしても能と浄瑠璃を論じないわけには行きません。このシリーズの第三回目として、音曲とドラマを結びつけた能を取り上げ、観世銕之丞師と片山九郎右衛門師に、能における「語り」の代表的な局面を謡っていただきました。

出演者

ゲスト講師:観世銕之丞(観世流シテ方)/片山九郎右衛門(観世流シテ方)/竹本幹夫(早稲田大学文学学術院教授/能楽研究)

モデレーター:渡邊守章(演出家・京都造形芸術大学舞台芸術研究センター所長)

 

観世銕之丞 かんぜ てつのじょう

シテ方観世流。一九五六年生まれ。本名、暁夫(あけお)。八世観世銕之亟(人間国宝)の長男。伯父観世寿夫、および父に師事する。四才で初舞台。六四年『岩船』で初シテ。力強さと繊細さを兼ね備えた謡と演技には定評がある。東京および京都、大阪でも活躍するほか、海外公演にも多く参加。〇八年度日本芸術院賞、一一年紫綬褒章受賞。重要無形文化財総合指定保持者。社団法人銕仙会理事長。渡邊守章作・演出作品では、『薔薇の名—長谷寺の牡丹』(〇五年・〇八年)に出演。

 

片山九郎右衛門 かたやま くろうえもん

一九六四年 九世 片山九郎右衛門(人間国宝)の長男として生まれる。祖母は京舞井上流四世家元 井上八千代、姉は五世家元 井上八千代。幼少より父に師事し、長じて故八世 観世銕之亟に教えを受ける。父とともに片山定期能楽会を主宰。全国各地で多数の公演に出演するほか、ヨーロッパ、アメリカなど海外公演にも積極的に参加している。各地での薪能、ホール能など能楽堂以外での公演も制作、プロデュースする。また、学校へ出向いての能楽教室の開催、能の絵本の制作、映像を駆使した舞台の制作、能舞台のCG化など、若年層のための能楽の普及活動も手掛ける。京都府文化賞奨励賞、京都市芸術新人賞、日本伝統文化振興財団賞、文化庁芸術祭新人賞を受賞。二〇一一年 十世 片山九郎右衛門を襲名。

 

竹本幹夫 たけもと みきお

1948年東京生まれ。能楽研究。博士(文学〔早稲田大1998年〕)。1980年実践女子大学専任講師・助教授、87年早稲田大学助教授を経て同教授、現在に至る。2001年早稲田大学坪内博士記念演劇博物館副館長、04年館長、13年退任。この間、02年~06年21世紀COE、03年~07年学術フロンティア、07年~11年グローバルCOE、09年~13年演劇映像学連携研究拠点等の拠点リーダーを歴任。主著に、『能・狂言必携』(学燈社1995年)、『早稲田大学演劇博物館所蔵特別資料目録5 貴重書 能・狂言篇』(同館1997年)、『観阿弥・世阿弥時代の能楽』(明治書院1999年)、『対訳シリーズ・高砂』他(檜書店2000年~)、(『風姿花伝・三道』(角川書店2009年)など。

 

渡邊守章 わたなべ もりあき

一九三三年生まれ。東京大学教授、放送大学副学長、パリ第三大学客員教授等を経て東京大学名誉教授、京都造形芸術大学舞台芸術研究センター所長・教授。専攻は仏文学・表象文化論。演出家。演劇企画「空中庭園」主宰。著書に『ポール・クローデル―劇的想像力の世界』『虚構の身体』等。訳書に、ラシーヌ『フェードルアンドロマック』、ジュネ『女中たち バルコン』、クローデル『繻子の靴』( 上・下、毎日出版文化賞、日本翻訳文化賞、小西財団日仏翻訳文学賞受賞)、バルト『ラシーヌ論』( 読売文学賞受賞)等。演出作品に、ラシーヌ『悲劇フェードル』(芸術祭優秀作品賞)、クローデル『真昼に分かつ』、ジュネ『女中たち』(読売演劇賞)、泉鏡花『天守物語』等。日本の伝統演劇にも詳しく、能ジャンクション『葵上』『當麻』を、またクローデルの詩による創作能『内濠十二景、あるいは《二重の影》』『薔薇の名―長谷寺の牡丹』を作・演出。

開催2013年10月4日(金)料金無料
時間18:30(開場18:00)座席自由
会場京都芸術劇場春秋座主催京都造形芸術大学舞台芸術研究センター

お問い合わせ

京都芸術大学
共同利用・共同研究拠点事務局(舞台芸術研究センター内)
〒606-8271京都市左京区北白川瓜生山2-116
Tel:075-791-9144 Fax:075-791-9438