剣幸 恋文コンサート Kohibumi concert in KYOTO
元・宝塚男役トップスター剣幸が選んだ
さまざまな人が書いた「恋文」と、
そこからイメージされる名曲を重ねた
朗読と歌、ピアノによる美しいコンサートです。
2005年の富山初演より東京、山形、兵庫と
各地で好評をいただいているこのコンサートが、
いよいよ京都に初登場いたします。
暖かくて愛にあふれた、このコンサートに足を運んだ後は、
誰かに日頃の思いを手紙にしたためて
そっと送りたくなるはずです。
聞き手：制作担当大嶋
剣 幸（ツルギ ミユキ）
富山市出身。県立富山工業高校から宝塚音楽学校へ入学。歌劇団に入団後、頭角を現し、実力派男役として月組のトップスターに就任。数々の名舞台を残し、90年に惜しまれつつ退団。その後は舞台を中心に、映像出演やラジオのパーソナリティも務めるなど、多岐にわたる活動を展開している。主な出演作は「グッバイガール」「サド侯爵夫人」「紳士は金髪がお好き」「ヴェニスの商人」、「シラノ・ド・ベルジュラック」「國語元年」「兄おとうと」「この森で、天使はバスを降りた」など。その演技力が評価され、第17回読売演劇大賞 優秀女優賞受賞。富山では、今年３月にグランド・ミュージカル「回転木馬」に客演。来年上演される日本初演ミュージカル「ハロー・ドーリー！」ではドーリー役に挑戦する。「kohibumi concert」は継続して上演し、全国各地で好評を得ている。
剣幸公式ウェブサイト http://www.miyuki-tsurugi.jp
第3回 京都の思い出
- 大嶋
- 京都の思い出はなにかありますか？
- 剣
- いっぱいあります。 あの、私、元々、高校まで富山の実家にいて、 宝塚に入ることで初めて実家を離れるわけですよ。 宝塚音楽学校に入ると 阪急電車のパスをもらえるんですが、 そのパスを使うと河原町まで来られちゃうんですね。 それで色々な所へ行きました。 入学したばかりの頃、父が私の休みに合わせて、 わざわざ京都に仕事を作って、母と二人で 月２回ぐらい富山から車で来てくれていたんです。 富山からだから、京都が近いっていうのもあったし、 私はパスがあったというのもあるんですけれども、 落ち合うのは、京都でした。 一番、思い出に残っているのは最初に両親と待ち合わせした時。 「じゃあ、京都でね」って言ったのが、 私は阪急電車しか分からないので、阪急の河原町駅で降り、 両親はＪＲで待ち、３時間も会えなかったって いうことがありましたね（笑）。
春秋座のお客様からいただいた宝塚時代の写真を見ながら- それからも、わざわざ京都に来てくれて、 八坂さん（八坂神社）に行ったり、動物園に行ったり 金閣寺へ行ったり、ありとあらゆるところに行きました。 でも、それも夏休みまでなんです。 夏休みを過ぎたら、父が 「お前は、来てくれという顔をしなくなった」って言うんです。 ようするに音楽学校に慣れてきて、楽しくなってきたんですね。 父が「顔色が全然違う。もう、行かなくていいな」って。
- 大嶋
- お父様からしたら心配だったんでしょうね。
- 剣
- そうですね。だから富山と宝塚の中間地点だった 京都というのは、両親との思い出の地でもあり、 その後は友達と色々なものを見に来た場所でもあり、 そのうち美味しい物がいっぱいあることを知り、 すてきな景色があることも知り、という町ですね。 今でも何かあったら京都へ来てリフレッシュしますね。 宝塚時代の親友もこっちに住んでいるのでね。
- 大嶋
- 大切な思い出がある京都でのコンサート、 大変楽しみにしております。 さて、最後にインタビューを読んで下さっている方に メッセージをお願いします。
- 剣
- はい。
- このコンサートでは、手紙をモチーフにして、 色々な歌を聴いていただきたいと思います。 ちょっと笑えたり、ほっとしたり、心が暖かくなったり、と バラエティ豊かな手紙と曲をチョイスしておりますので、 ぜひ、会場まで足をお運びください。 お待ちいたしております。