ラースロ・ベルキとジプシー楽団&ダンサー インタビュー

オータムコンサート2日目は、ハンガリーからお越しいただく、 「ラースロ・ベルキとジプシー楽団&ダンサー」の超絶技巧の音楽とダンスのステージ。 遠く離れたハンガリーより、音楽を盛り上げる民俗舞踊を披露するダンサーのお二人と、 座長ラースロ・ベルキさんにお答えいただきました!

ダンサー
ミュージシャン
ラーザール アティッラ
(LÁZÁR Attila)
コバーチ・エメシェ
(KOVÁCS Emese)
ラースロ・ベルキ
(Laszlo Berki)
春秋座オータムコンサート

その1 ダンサーにインタビュー

―今回、ラーザールさんが踊られるのは、どんな踊りですか?

ラーザール 今回私が踊るのは、トランシルヴァニア・カロタセグ地方の踊りです。 ハンガリーの踊りには男性舞踊、女性舞踊、カップルの踊り、 集団での踊りなどがあります。

「レゲーニェシュ」は男性の踊り、 「チャールダーシュ」とサポラはカップルの踊り、 「チンゲラーラーシュ」はロマ(ジプシー)の踊りです。 今回のプログラムでは「チンゲラーラーシュ」はソロで踊りますが、 ペアで踊ることもできるんですよ。

私はカロタセグ地方で生まれ育ちましたが、 私の踊る踊りは上の世代の人々から学んだり、見たりした踊りを 私なりに解釈し、体得したものです。 カロタセグの踊りや衣装、民俗文化は ハンガリーの民俗文化の中でも特筆すべきものですね。 芸術性・個性的な即興性・姿勢・衣装が 動きの美しさと調和して成っていることが特徴です。

―確かに。衣装がとても素敵ですね。

ラーザール 衣装も伝統的なもので、伝統的な踊りと一体となっています。 踊りにも衣装にもそれぞれの地方ごとの特色がありますから、 踊りと衣装が合っていないと、 その踊りの持つ本来の雰囲気が損なわれることがあります。 ただし、伝統は常に変化するものですので、 それに従って衣装も変化してきましたし、変化していくでしょうね。

―エメシェさんは今回、どのような踊りを披露されるのですか?

エメシェ 「瓶の踊り」です。 写真のように女性が瓶を頭に載せて、バランスを取って踊ります。 子供のころから長い間、頭に瓶を載せることを練習して、 踊れるようになるのにとても時間がかかるんですよ。

それから「カロチャ地方の踊り」です。 ハンガリーの特徴的な地方、カロチャ地方の踊りですね。 有名な刺繍衣装での踊りはハンガリー民俗文化の誇りです。 激しいステップと同時に動く手が印象に残る踊りですよ。

―ラーザールさんは民俗舞踊継承指導者(ボガールテルケ・テュレ)で、 ジェンジュヴィラーグ民俗舞踊団(テュレ)設立指導者でもありますし、 様々なところで民俗舞踊の指導をなさっていますね。 若い世代にはどのようなことを教えているのでしょうか。

ラーザール カロタセグ地方の各民俗(ハンガリー人、ルーマニア人など)に伝わる 男性舞踊やカップルダンスを教えています。 また、若い世代が直接体験したことのない、 古い習慣や出来事についても語り継いでいます。

―現在は、どの位の方がハンガリー民俗舞踊を継承されているのでしょうか。

ラーザール 今ではハンガリーや都市でも大変多くの人が 民俗文化の保護・継承の重要性に気づいて、関わろうとしています。 正確な数はわかりませんが、カロタセグの村の生活の中で 実際に民俗舞踊を継承しているのは、実感としては30%くらいでしょうか。 もっと多いかもしれませんね。

―ラーザールさんは奥様が日本人でもいらっしゃいますが 日本にはどんな印象をお持ちですか?

ラーザール きれいで、素晴らしい国です。時間に正確ですね。

―今まで京都へは来られたことは、ありますか?

ラーザール 踊りを教えに行ったことがあります。 そのときの参加者の方々の熱心さが印象に残っています。 古く伝統的な建物のある美しいところですね。

―エメシェさんはいかがですか?

エメシェ 3、4回ぐらい行ったことがあります。 素晴らしい、伝統的な街で、歴史を感じる場所ですね。 何回行っても、いつも新しいことを発見して、大好きな街です。

―お客様にメッセージをお願いします。

ラーザール 公演当日を楽しみにしていてください。

エメシェ ダンスと言えば、言葉をしゃべらなくても通じる文化です。 私はハンガリーの民俗ダンスの素晴らしさを世界中で紹介したいです。

次回はラースロ・ベルキさんのインタビューをお届けします

春秋座オータムコンサート
公演情報はこちら!
お得なセット券もあります。