京都芸術劇場15周年 さらなる実験と冒険へ

市川猿之助と春秋座

 京都芸術劇場春秋座は、当時京都造形芸術大学の副学長を務めていた三代目市川猿之助が、長年劇場に対して暖めていた理想の粋を集めて設計監修し、二〇〇一年五月にオープンした日本で初めての大学内本格劇場です。
 杮落としより一二年の節目に、猿之助の名跡を継いだ四代目に、市川猿翁(三代目市川猿之助)が志した「実験と冒険」の現場も引き継がれました。

三代目市川猿之助

劇場建設準備段階の2000年4月の就任。途中、体調を崩した2005年4月~2009年3月の間、空間演出家の毛利臣男が代替で務めた以外は、2013年まで同劇場の芸術監督を務め「日本振袖始」(2001年5月杮落とし公演)、「漁樵問答」「茨木」(2002年)などの演目を上演しました。

四代目市川猿之助

四代目にとって当劇場は、2001年5月に行われた春秋座杮落とし公演で「春秋三番叟」を舞い、また自身の研鑽の場として「亀治郎の会」を、2002年の第1回旗揚げを皮切りに、2003年、2004年、2006年、2010年の計5回開催いたしました。
さらに春秋座の扁額は市川亀治郎の時、四代目市川猿之助を襲名するのを機に揮毫したものであり、オープン以来縁の深い場所です。今後は、この現場で四代目ならではの試みに期待が集まっています。

劇場前に掲げられた
四代目市川猿之助揮毫の扁額

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