ジョアキーノ・ロッシーニ作曲の本作の原作「セヴィリアの理髪師、あるいは無益な用心」は、フランスの劇作家ボーマルシェの書いた喜劇で、1775年パリで初演されました。 その続編「フィガロの結婚。あるいは気違いじみた一日」はロッシーニが「セヴィリアの理髪師」を手がける前にモーツァルトによって「フィガロの結婚」として歌劇化されています。 「セヴィリアの理髪師」は、その軽妙洒脱な劇的構成で「フィガロの結婚」とともに現在でも数多く上演される喜歌劇の最高傑作として人気を博しています。
町一番の美人ロジーナに一目惚れをした青年アルマヴィーヴァ伯爵は、何とか彼女に近づこうとしますが財産目当ての後見人バルトロの警戒が厳しくなかなかうまくいきません。 そこで町の何でも屋フィガロに助けを求めます。フィガロのあの手この手のアイデアでバルトロ家に侵入するもそのたびに大混乱を招きます。ついに伯爵はロジーナに近づきその思いを伝えようとしますが、これまた大混乱。 とうとうバルトロはロジーナと結婚するために公証人を手配してしまいます。嵐の過ぎ去った夜、いよいよ公証人がやってきて・・・。 フィガロの機転でピンチを脱し、最後はハッピーエンドを迎えます。
伯爵 若い独身貴族。ロジーナに一目惚れし、セヴィリアまで会いに来る。 | ロジーナ 親の遺産を継ぎ、後見人の叔父バルトロの家に身を寄せている。 | バルトロ 医師。ロジーナを自分の妻にしようと画策している。 |
フィガロ 町の何でも屋。バルトロ家には髭剃りからその他の雑事でフリーパス。 | バジリオ ロジーナの音楽教師。バルトロに伯爵の悪い噂を広めようと注進する。 | ベルタ バルトロ家の家政婦。バルトロ家の騒動を覗き見てうんざりしている。 |