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KUNIO15『グリークス』 演出家・杉原邦生さんインタビュー

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このすけだよ☆

11月10日(日)に春秋座でKUNIO15『グリークス』っていうお芝居を上演するんだ♪

全部で10時間もかかるとっ~ても長いお芝居なんだって!

ぼく、『グリークス』の演出の杉原邦生さんにお話しを聞いてきたよ♬

 

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*****

 

このすけ:
杉原さん、お久しぶりです。ぼく、このすけです♪
こんどの『グリークス』は10時間のお芝居って聞いたんだけれど、どんな内容なの?
ぼくでもわかるようにわかりやすく教えてほしいな。

 

杉原邦生:
えっとね、10時間のお芝居の中で、いろんな人が殺されて、いろんな人が悲しんでいる「楽しいお芝居」かなぁ(笑)。

 

このすけ:

ええぇー!?
でも、それって歌舞伎と一緒だね。

 

杉原邦生:

そう。このすけが好きな歌舞伎とちょっと似ているところがあるかもしれない。
「古典」という昔からあるお話というところも似ているし、歌舞伎が誕生してからいま400年ぐらいでしょ、だけどギリシャ悲劇はもっと昔の2500年も前からあるお話だから、地球上で一番最初に生まれた演劇なんだ。そのギリシャ悲劇の10個の作品を一つの作品につなげてわかりやすくしたお芝居が『グリークス』。だから、難しく考えずに、10時間のながーい連続ドラマを見るような気持ちで観に来てもらえたらいいと思うよ。

 

このすけ:

へぇ~そうなんだ!
歌舞伎も通し上演も、何日もかかるものがあるけれど、それと似ているね!

 

杉原邦生:

そう、そういうこと!
このすけは長いお芝居は好き?

 

このすけ:

大好き!

 

杉原邦生:

じゃあ絶対楽しめるとおもうよ、このすけも。

 

このすけ:

『グリークス』にはどんなひとたちが出てくるの?
ぼくみたいな動物も出てくるのかなぁ?

 

杉原邦生:

動物は出てこないけど、人間と神様が出てくるんだ。
このすけは神様を信じていますか?

 

このすけ:

ぼくは神様にお仕えしているんだよ!

 

杉原邦生:

そうか、そうなんだ!このすけみたいに神様にお仕えしているひともでてくるよ。
アポロンっていう神様にお仕えしているカッサンドラという巫女が出てきたり、日本人でも共感を持ちやすいキャラクターもいっぱい出てくるんだ。

 

このすけ:

歌舞伎のときは、長いお芝居だと、お弁当を食べたりするけど、今回は何かあるの?

 

杉原邦生:

今回は春秋座のみなさんが協力してくれて、休憩中に食べるご飯とか軽食とかお菓子が近くのカフェで買えたりするから、食事の心配をせずに手ぶらで10時間観に来てもらえればOK。ピクニックみたいでしょ。

 

このすけ:

ぼくも『グリークス』に出られるかな~?

 

杉原邦生:

何がいいかな。コロスとかやってみる?

 

このすけ:

「コロス」ってなあに?

 

杉原邦生:

「コロス」っていうのはギリシャ劇に出てくる合唱隊のことで、「コーラス」の語源なんだ。お芝居する役者さんとは別に、基本的にずっと舞台上にいてお話を見ていたり、歌ったり踊ったり、ときには登場人物としてセリフを言ったり、いろんな役割がある。このコロスというパートがギリシャ悲劇の特徴なんだけど、数はいっぱいいても大丈夫。

 

このすけ:

『グリークス』は悲劇って聞いたけど、悲しいお話ばかりなの?

 

杉原邦生:

基本的には悲しいお話ばっかりだね。
だけど、ギリシャ悲劇って、映画もテレビも何もない古代のギリシャ市民にとっていちばんの娯楽だったんだ。笑いもあるし音楽もあるし踊りもあるし、エンターテインメントのすべての要素が詰まっているから、悲しいだけじゃない。笑えるし、かっこいいと思うシーンもあるし、一緒に歌いたいと思うシーンもあるし、いろんな楽しみ方ができるよ。

 

このすけ:

ほんとに歌舞伎と一緒なんだね!

 

杉原邦生:

そうでしょ。だから歌舞伎の通し上演を観るような感覚で来てもらえれば、きっと楽しめるし、カタカナの名前がちょっと覚えにくいなって思うかもしれないけど、ちゃんとお話がわかるように僕が演出するから。

 

このすけ:

ぼく、とっても楽しみにしているよ!

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杉原さんは、僕の大好きな猿之助さんともお仕事しているんだね。

 

杉原邦生:

猿之助さんはいつも、新しい体験をさせてくれる。
僕が想像もしていなかった仕事をくださるからびっくりするんだよ(笑)。
はじめは「そんなこと自分にできるかな?」って思うんだけど、やってみると最後にはやってよかったなといつも思えるし、猿之助さんとのお芝居つくりは僕にとってとても刺激的で勉強になる。とてもすごい人だと思うよ。

 

このすけ:

杉原さんは今年12月の木ノ下歌舞伎『娘道成寺』でも舞台美術をやっているんだよね。
どんな特徴があるのかなぁ?

 

杉原邦生:

よく知っているね。

 

このすけ:

もちろん!

 

杉原邦生:

今度の『娘道成寺』は生演奏でやるでしょ。2018年の初演のときからずっと主宰の木ノ下(裕一)くんがやりたいって言っていたことだから、ようやく実現できるんだなという意味でも、また僕を呼んでもらえて一緒に作品を作れるという意味でもすごく嬉しい。舞台美術の基本デザインは初演時から変わらないけど、僕なりに細かく布の色とかサイズをデザインし直しているから、これまでの上演を観たことがある人でも、もう一回春秋座で観てほしいなと思うよ。

 

このすけ:

じゃあ今回の『娘道成寺』は春秋座バージョンなんだね!

 

杉原邦生:

そう!春秋座のスペシャルバージョンだから、また新しい発見があると思うよ。

 

このすけ:

ぼくも『娘道成寺』の踊りが大好きだからぜったい観にいきます!
ぼく、『グリークス』を学生さんや若いひとにも観てほしいなぁ~♪

 

杉原邦生:

いま、みんなYouTubeとか短くて手軽に楽しめるものが好きでしょ。スマホでパッと見たりとか。

 

このすけ:

ぼくもツイッターやっているよ!

 

杉原邦生:

ツイッターやってるの?ツイッターも文字数が短いでしょ。
いまの時代、とにかく短くて手軽に楽しめるものが重宝されるけど、演劇って真逆で、同じ時間、同じ場所に集まらないと体感できない芸術。しかも『グリークス』は上演時間が10時間もある。でも、だからこそ体感できること、知れること、学べること、楽しめること、そして表現できることがあると思うから、それを楽しんでもらいたいな。滅多に全編上演されるものじゃないから、ぜひこの機会を逃さずに、どんな芸術を専攻している学生でも、何か引っかかるところがあると思うし、ひとつの人生経験として、ぜひ学生さんたちにも観てほしいなと思います。
学生さんに限らず「ちょっと10時間はどうかな…」って考えちゃうとは思うんだけど、絶対楽しめる作品にするので、ぜひ観に来てほしいと思っています。
このすけ、宣伝頼むよ!

 

このすけ:

杉原さん、お話ありがとうございます!!

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*****

≪公演情報≫

KUNIO15『グリークス』

京都芸術劇場 春秋座
11月10日(日)11:00

【編・英訳】ジョン・バートン、ケネス・カヴァンダー
【演出・美術】杉原邦生
【翻訳】小澤英実

【出演】
天宮良 安藤玉恵
本多麻紀 武田暁 石村みか 箱田暁史 田中佑弥
渡邊りょう 藤井咲有里 福原冠 森田真和 池浦さだ夢
土居志央梨 河村若菜 毛利悟巳 森口彩乃 井上夕貴
永井茉梨奈 中坂弥樹 尾尻征大 井上向日葵 岩本えり 三方美由起
松永玲子 外山誠二 / 小田豊

チケット発売中!!

《全3部作通しチケット》
一般     7000円
友の会    6000円
学生&ユース 3000円

公演詳細はこちら

 

 

市川猿之助さん・坂東巳之助さん記者会見に潜入!

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02こんにちは!このすけだよ♪
10月8~11日に春秋座で開催する猿之助さんの
「松竹大歌舞伎」では、三代猿之助四十八撰の内
『獨道中五十三驛(ひとりたびごじゅうさんつぎ)』が
上演されるんだよ!!
これは昭和56年 に三代目市川猿之助
(現・市川猿翁)さんが復活上演した作品で、
東海道五十三次を通って日本各地を駆け巡るという
面白いお話しなんだって~。狐之助よろしくデータ
特に、岡崎の古寺での
十二単を着た化け猫の宙乗りと、
十三役早替りを今回はなんと、
猿之助さんと、花形の坂東巳之助さんによる
ダブルキャストなんだ♡♡
さっそく、ぼくも記者会見に潜入して、
お二人のお話しを伺ってきたよ。

 

 

猿之助さんコメント
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まだまだ各地には歌舞伎を見たことがない方がたくさんいらっしゃると思います。  全国各地の皆様へ、古典だけではなく、宙乗りや早替りなどがあるこのような作品をご覧いただく機会ができ、嬉しいです。

次の世代に芸を伝えるためには、「一番元気な姿を見せなさい」というのが、伯父の猿翁からの教え。年齢的にも体力的にも最高潮の状態で巳之助さんとご一緒いたします。
スーパー歌舞伎Ⅱ『ワンピース』で巳之助さんが出てきた時に、お客様の心を掴んでいたのを見て、「華」があるな思いました。

 

 

 

巳之助さんコメント
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初めて巡業に出たのが、19歳の時で当時亀治郎だった猿之助さんとご一緒でした。その時も大きなお役をいただき、猿之助兄さんはいつも、自身の殻を破らなければいけないようなお役を与えてくださいます。
今回のお話をいただいた時は、まさに寝耳に水、青天の霹靂でした。まさか、こういう形になろうとは微塵も思いませんでした。自分史上最高の責任を感じていますので、とにかく食らいついていきたいです。

 
二人ともかっこいいなぁ~♡♡
パワー満点、スペクタルな舞台になりそうな予感!
とっても楽しみだね♪
みなさんもぜひ、観にきてね~!!

春秋座歌舞伎舞踊公演 市川笑也さんインタビュー 後編

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このすけだよ☆

9月1日の『伝統芸能の今2015』はもうすぐだね!るんるん♪
今日は、前回に続いて市川笑也さんインタビューの後編☆
女形ならではの芸談に迫っていくよ!

*****

 

このすけ:ねえ、先代と現在の芸術監督、笑也さんから見て似ている所やここは違うな、と思う所はある?

 

笑也:芸風は似ています。DNAでしょうか、声もそっくりですね。
久々に「ヤマトタケル1」をやった時、猿之助さんの台詞を聞いて「え?猿翁師匠?」と思ったほど!
一方で、作品の作り方は違いますね。猿翁師匠はビジュアル的に作品をおつくりになる。若い頃は映画監督になりたかったということもあり、視覚的に「ここが堅いな」と思うと、カットしたり、動きを変えたりなさるんです。一方で、四代目は物語を大切にした作り方をなさいますね。

 

このすけ:ぼく四代目の猿之助さんのスーパー歌舞伎Ⅱ『空ヲ刻ム者2』を観たんだ。笑也さんは、女盗賊の双葉さんをされていて、『義経千本桜』の静御前との雰囲気の違いにびっくりしちゃった!どちらも同じ笑也さんなのに……。女の人を演じ分けるのは難しいのかな?

 

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左 源九郎狐=猿之助 右 静御前=笑也/松竹大歌舞伎(撮影:桂秀也)

 

 

笑也:秘訣はね、その人が持つリズムを出すことだよ。例えば高貴な方を演じるときはワルツだけど、下町の娘になるとビートが早くなる。それぞれの生活のサイクルを見せるの。

 

このすけ:リズムなんだね!女形を演じるようになってから、変わったことはある?

 

笑也:「かわいい!」が分かるようになりました。女の子は箸置きや猫を見て「あ!かわいい!」って言うでしょう?それが分からなくて、「小さいだけじゃないか」と思っていました。笑
でも、最近は子どもや動物を見ると「かわいい♡」と思います。

 

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このすけ:ぼくも女の人にはたくさん「かわいい」って言ってもらえるんだ♡
もしかして、笑也さんは“おんなごころ”も分かっちゃうの!?

 

笑也:分かる訳ないでしょ!
女性はすごく喜んでいながら、煮えたぎる思いを持っていたりする…色で例えると灰色だよね。そんな女性を演じるのは一番難しいけれど、その分楽しいね!

 

このすけ:“おんなごころ”って複雑なんだね……『藤十郎(とうじゅうろう)の恋3』みたいに、実際に女の人を間近で観察することはある?

 

笑也:それがね、あるんですよ。
スーパー歌舞伎『オグリ4』で、龍子(りゅうこ)という非常に色っぽい女の役をする際、猿翁師匠に「あなたに色気はないけどね」と言われたのを機に、銀座のクラブでリサーチをさせてもらいました。ナンバーワンと呼ばれるホステスさんは、何故色っぽいのかと。
そうしたら、このすけくん……ものすごいことが分かったんですよ。

 

このすけ:(…ゴクン)どんなこと?

 

笑也:そこのマニュアルにね「男は赤ちゃんだと思え」と書いてあるんです。触れられていると安心すると。
例えば、両側にお客様がいるとするでしょう?右手のお客様の水割りがなくなったという時は、左手の男性の膝に自分の膝をふっと当てて「あ、すみません」と言いながら水割りをつくる。
そして、左手のお客様とおはなしをする時には、右手のお客様のひざに手を置くんです。

 

このすけ:す、すごいワザだね……!笑也さんはそれを歌舞伎ではどう活かしているの?

 

笑也:つまりは距離感です。例えば、道でカップルが歩いていて、間に隙間があるとまだ付き合いはじめだと分かるでしょう?
歌舞伎で女性を演じる場合も、男を知らない女性の時は男性の目ではなく胸元をちらちらっと見るんです。胸に飛び込むときも、恥ずかしいから隙間が空く。逆に、腰から寄っていくと色っぽい女性に見えるんです。

 

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このすけ:ぼくにもできるかなぁー!!
今日は沢山おはなしを聞かせてくれてありがとうございました♡
笑也さん!ぼく勉強のために、最近は落語も聞きに行ってるんだ♪お勧めの噺家さんはいる?

 

笑也:お!古典は桂歌丸師匠。新作でしたら立川志の輔師匠がお勧めですよ。志の輔さんの『親の顔がみたい』という新作落語は大爆笑!
以前、飛行機の機内で『親の顔が見たい』を聞ける時期があったんですよ。ヘッドフォンで聞いてるのに声を出して笑っちゃってね。ちょうどキャビンアテンダントさんと目があったから一緒に笑ったよ♪『踊るファックス』と『みどりの窓口』もいいよ!歌丸師匠は『真景累ヶ淵(しんけいかさねがぶち)』ですね。

 

このすけ:わぁ!聞いてみなきゃ!!笑也さんも落語をお芝居の参考にすることはあるの?

 

笑也:それはもう!演じる時には雰囲気も持ってないといけないからね。例えば、以前『 権三(ごんざ)助十(すけじゅう)5』の長屋のおかみさんを演じた時にも、聞いてイメージの参考にしたんですよ!

 

このすけ:すごいなぁ!色んなことがお芝居のヒントになるんだね♪
とっても優しくて面白くて……ぼく、笑也さんのこともっともっとだいすきになっちゃった♡また春秋座に来てくれるの、楽しみに待ってるね!!

 

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笑也さんにぼくのグッズをプレゼントしたよ!

 

(…その後)

 

 

このすけ:ぁ!もうそろそろ京都でもあつ〜い夏がはじまるけど、笑也さんは夏の京都ですきな所はある?

 

笑也:川床は夏の京都って感じがしていいですね。南座から「床いいよな〜〜」って思いながら見ています。お料理も、京都は出汁の味付けで塩辛くないのが良い、京都の日本食はどこに行っても美味しいよね!

 

このすけ:床か〜!ぼくもいつか床に行ってみたいな☆

 

  1. 1 ヤマトタケル…1986年初演。三代目市川猿之助によるスーパー歌舞伎の第一作。2012年に四代目猿之助が襲名披露にて再演を果たす。
  2. 2 空ヲ刻ム者…2014年初演。スーパー歌舞伎Ⅱとして創られた、四代目市川猿之助と脚本家 前川知大による新作。笑也は物語の軸となる姉御肌の女盗賊「双葉」を演じた。
  3. 3 藤十郎の恋…歌舞伎の演目。名優で女形の坂田藤十郎が、自らの芸のためにファンのお梶に偽りの恋を仕掛けるという筋。
  4. 4 オグリ…1991年初演。三代目市川猿之助と梅原猛によって創作された。小栗判官の物語を題材にした現代風歌舞伎。
  5. 5 権三と助十…江戸の長屋を舞台にした歌舞伎の演目。1925年初演の岡本綺堂による新歌舞伎。

春秋座歌舞伎舞踊公演 市川笑也さんインタビュー 前編

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すっかり暑くなったね!みんな元気にしてるかな?
最近は鴨川で涼むのがだいすき、このすけだよ!
先月の「春秋座歌舞伎舞踊公演」で澤瀉屋(おもだかや)を代表する女形、市川笑也(いちかわえみや)1さんとおはなしすることができたんだ!
先代の芸術監督、市川猿翁(いちかわえんおう)さんとの昔話から芸談までいろ〜んなことを教えてもらったよ♪2回にわたるインタビューの前編は、春秋座の秘密や澤瀉屋に入るまでのエピソードをお届けするね!

 

*****

 

このすけ:はじめまして!ぼく、このすけです♡♡

 

笑也:笑也でございます。このすけくん、よろしくね。

 

このすけ:笑也さん、春秋座には昨年9月の『松竹大歌舞伎』に続いての出演ですね!春秋座は笑也さんの師匠、猿翁さんがこだわってつくった劇場だけど、「ここはすごい!」って思うところはありますか?

 

笑也:師匠のこだわりのひとつは照明ですね。舞台を華やかに見せる為に、光量が多くなるよう設計しています。でも、私たち俳優はとても熱くて……。
「松竹大歌舞伎」で『義経千本桜』の静御前をやらせていただいた時は、照明でかつらの中の銅板が熱くなり熱中症になってしまったんです。

 

このすけ:え〜〜舞台上で熱中症に!?ぼく、全然気がつかなかった!

 

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笑也:夜の部でしたね。最後の台詞を喋っている途中で言葉がふっとなくなって……ご一緒した 高砂屋の旦那2に台詞をつけていただきました。(笑)

 

このすけ:梅玉さんもサッと助け舟を出せるなんてすごいなぁ!!
生の舞台では何が起こるか分からないんだね!
ねぇねぇ、笑也さんはどんな風にして猿翁さんの一門に入ったの?

 

笑也:きっかけですか……実は青田買いなんですよ。
私は国立劇場の歌舞伎俳優研修所の5期生なんです。研修生になって1ヶ月が経った頃、先輩の猿十郎(えんじゅうろう)猿五郎(えんごろう)を通して「卒業したら澤瀉屋に来ない?」というおはなしを頂いたんです。

 

このすけ:へぇー!でも笑也さんは子どもの頃から歌舞伎俳優になりたかったの?

 

笑也:いえいえ、そんなことは思いません。
私は人前に出るのがとても苦手だったんです。長く遡りますが、きっかけは保育園の時。『三匹の子豚』の人形をつくる授業で、おじいさんを振り分けられました。しかし、私は狼をつくりたいものだから、おじいさんをつくっているのにどんどん鼻が長くなってしまう。そうして先生に怒られたのがショックだったんでしょうね、その時から吃音症になるんです。

 

このすけ:そんなぁ……!!ぼくもおじいさんより狼がつくりたい!

 

笑也:小学校や中学校にあがっても人前で発表するのが苦手で、あまり人とは関わりたくないというタイプだったんです。
大学は、関西で友禅染をやろうと思って美大を受けたのですが、アイスホッケー部に熱中していたおかげで見事に滑りまして。アイスホッケーだけに!(笑)

 

このすけ:うまいっ!(笑)

 

笑也:その頃、東京に出た折に「国立劇場 歌舞伎俳優研修所」の募集を見て、間近で着物が見られるし、研修所に行きながら大学を受け直そうという甘い考えで入りました。すると、予習復習しないと次に進めないものすごくハードな授業でね。あららっという間に2年間が過ぎまして、師匠のお誘いもございましたので入門、という経緯なんです。

 

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このすけ:ハードな2年をすごしているのに、はじめは歌舞伎俳優になりたかったわけではないんだ!?

 

笑也:そう。だから、澤瀉屋に誘われた時も「猿之助ってだれ?」って同期の研修生に聞いたくらいなんですよ。

 

このすけ:えー?!意外だなぁ!そんな入門からこれまで続けてこられて、猿翁さんに教わったことでいちばん心に残ってることはなぁに?

 

笑也:“集中力”を学ばなければいけない、ということですね。
“人間は普通、遊んでいる時に「勉強しなくちゃいけないな」と思いながら遊び、勉強している時に「遊びたいな」と思って勉強する。集中力をつける為に、その中途半端はやめなさい”と教えられました。つまり、遊ぶ時はひたすら遊び、勉強する時は全てを忘れて勉強するということです。
でもね、人間は集中しても5分しかもたない。ですから、俳優はその集中を舞台のどこで使うかが大切なんです。

 

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このすけ:なるほど、集中力をコントロールしているんだね!ぼくもがんばってみる。今日の舞台、『双面水照月(ふたおもてみずにてるつき)』では可憐なお組ちゃんを演じてたよね!“集中力”はどこで使ったの?

 

笑也:海老反り3ですね!やはり、難しい動きをする時に一番集中します。床も滑りますし、音にもはめなければならないので考えながら踊りました。

 

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左 お組=笑也 右 法界坊の霊=猿之助(撮影:桂秀也)

 

このすけ:笑也さんの海老反りはとっても綺麗で、お客さんも盛り上がったよね!さて、次回は女形を演じるに当たっての芸談を聞いたよ♪笑也版『藤十郎の恋』とは!?お楽しみに〜

  1. 1 二代目市川笑也(いちかわ・えみや)…1959年生まれ。青森県八戸市出身。国立劇場歌舞伎俳優養成所を終了後、三代目市川猿之助の門下となる。
  2. 2 四代目中村梅玉(なかむら・ばいぎょく)…1946年生まれ。高砂屋。2002年4・5月歌舞伎座「金閣寺」の此下東吉と「伊勢音頭」の福岡貢で四代目中村梅玉を襲名。
  3. 3 海老反り…片手や両手をかざし、海老のように反る姿勢。相手の威力に圧倒される様などを様式的に表現する演技。『双面水照月(ふたおもてみずにてるつき)』では、猿之助演じる亡霊の念力で笑也演じるお組が操られる場面で見せた。

春秋座歌舞伎舞踊公演 猿之助さんと舞台裏トーク♪

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こんにちは!このすけだよ♪

12日から3日間、猿之助さんの公演『市川猿之助 春秋座歌舞伎舞踊公演』が開催されたんだ!

お越しいただいたみなさん、ありがとうございました♪

春秋座は梅雨入りが嘘みたいに良いお天気だったよ。

公演の為にてるてる坊主をつくったかいがあったな〜!

 

舞踊公演では「独楽(こま)」と「双面水照月(ふたおもてみずにてるつき)」の2つの演目が演じられたよ。

ぼく、猿之助さんに会って演目についてお話をきいてきたんだ!

 

*****

このすけ:猿之助さん、こんにちは!本公演の演目は「独楽」と「双面水照月」♪

ぼく、舞踊公演の前にちゃーんと予習したんだよ♡

「独楽」は初代猿翁さんがつくられた創作舞踊で、猿之助さんにとって縁の深い演目なんですよね!今回この演目を選ばれた理由はありますか?

 

猿之助:「独楽」は小品(しょうひん)と呼ばれる20分ほどの舞踊なんだけど、見ていて面白いし、大掛かりじゃないけど洒落ているのが良いと思ってね。

 

このすけ:軽快でテンポも良くて、ぼくも観ていて楽しい気分になっちゃった!

猿之助さんはどんな気持ちでした?

 

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猿之助:これまでも何度か踊っているし、内容も重いものでないから気軽に踊れました。

 

このすけ:そうなんだ♡

後半の「双面水照月」は野分姫(のわけひめ)法界坊(ほうかいぼう)の演じ分けが見どころのひとつでしたよね♪

一瞬で役が変わるってすごいなぁ…って見とれちゃった……!

ぼく、観ていて不思議に思ったんだけど、猿之助さんは演じていて気持ちも一瞬で変わっているんですか?

 

猿之助:もちろん。お芝居だから気持ちも入っているよ。踊りの場面が多いけれど、お芝居の役の延長として踊っているからね。

お客様には、お芝居としてもこの演目を楽しんで欲しいです。

 

このすけ:やっぱり型だけじゃないんだ……!!

この演目とも関係のある「隅田川続俤(すみだがわごにちのおもかげ)」では、7歳の時に最年少で宙乗りしたって聞いてびっくりしたんだ!

 

猿之助:そうだよ、あの時のことは今でも覚えているけど楽しかったね。

 

このすけ:え!恐いとは思わなかったの!?

 

猿之助:うん、恐いとは思わなかったな。

今では宙乗りを沢山しているから、そんな気持ちもどこかへいってしまったけどね。もう、日常の出来事!

 

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このすけ:すごいなぁ…さすが猿之助さん♡

次の公演は9月の『伝統芸能の今』♪

チラシをみて、ギタリストの方の参加が印象的でした!

でも、「伝統」なのに、何でギターなの……?

 

猿之助:このすけ、伝統は革新だよ!

「伝統」とジャンルの異なる「現代」のものがコラボしたらどういうことができるのか、その挑戦を楽しみにしていて欲しいな。

それに、ギタリストと歌舞伎役者が一緒に舞台に立てるのも、『伝統芸能の今』だからこそできることだしね!

 

このすけ:わ〜♡楽しみで待ちきれないなぁ!

猿之助さん、沢山お話をきかせてくれてありがとう♡

また9月に会えるのを楽しみにしています♪

 

***その後……***

 

このすけ:猿之助さん…お膝に座ってもいい……?

 

猿之助:どうぞ。

 

このすけ:やった〜♡ぼく、実は雨が苦手なんだ……梅雨の京都で楽しく過ごせる方法ってあるかな?

 

猿之助:僕は、京都に来たらお寺廻りをするのが好きかな。なるべく人のいないところへ行く!

 

このすけ:お寺!?ぼく、神社は得意なんだけどな……おすすめのお寺はある?

 

猿之助:おすすめはしない!人が増えると困るから(笑)

 

このすけ:え〜〜(涙)じゃぁ、ぼくも自分でお気に入りのお寺を探してみよう♪あ、でも「双面水照月」みたいに化けた幽霊が出たらどうしよう……

 

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だいすき メンバー紹介〜☆ 後編

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今日も元気☆このすけだよ!

 

昨日のつづき♪「市川猿之助芸術監督プログラム」のPRをしている「このすけプロジェクト」のメンバーを紹介するね!今日も似顔絵が上手に書けたよ〜

 

 

マロン:プログラマー

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マロンは、ウェブサイトをつくってくれる、ぼくと同じ男のこ♪

「芸術監督プログラムサイト」も「このすけの部屋」も、このブログも!とっても難しい暗号を書いて、パソコンで見られるようにしてくれるんだ。魔法みたい♪

将来は、ITで子ども達の夢をいっぱいに育てるのが目標なんだって。カッコいい!

 

ぼく達の出会いは3年前のお正月。伏見稲荷神社のお賽銭箱の裏でのんびりお昼寝をしていたら、マロンに「素敵なしっぽだね!」って声をかけられたんだ〜♡

 

 

ようこちゃん:ディレクター

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ようこちゃんは、このすけプロジェクトのリーダー♪

ぼく達がちゃんと活動できるように計画を立ててくれる一番のお姉さん。去年の5月「伝統芸能の今」では、ぼくをお披露目してくれたんだ!あの時は、ぼくも緊張しちゃったな〜

 

ぼく達、よく一緒に歌舞伎を観に行くんだ♪

この間はこんぴら歌舞伎に行ったよ。ぼく、どうしても葛の葉ちゃん(女のこの狐さん♪)と会いたくて夜まで出待ちをしたんだけど、会えなくって…ようこちゃんがお饅頭で慰めてくれたんだ。

片思いってつらいよね…ふう……

 

 

今は、この4人とぼくで活動しているよ♪

もちろん、新しいメンバーも募集中☆京都造形芸術大学には素敵な学生さんがたくさんいるから、一緒にできたら楽しいだろうな〜ってよく想像してるんだ♪

明日は、このすけプロジェクト☆メンバー募集の説明会もするんだ。たくさんの学生さんが来てくれるといいな!

 

ぼく達「このすけプロジェクト」のこと、ちょっとは伝わったかな?

これからも、元気に活動していくから楽しみにしててね!

じゃあね〜☆

はじめまして

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みなさんはじめまして!このすけだよ!
いつも、京都芸術劇場 春秋座の芸術監督、市川猿之助さんのお手伝いをしてるんだ
春秋座では、プログラムのPRをしたり、公演のときにお客さんに会いに行ったり!みんな、僕のことを知ってくれてるのかなぁ?

 

そんな僕がはじめたこのブログ!
僕のまわりのいろんなことをみんなに紹介したいな
そうそう、今日は学生のみんなを招待して、歌舞伎の講座をするんだ!!
こっそり盗み聞きしたんだけど、みんなで「寺子屋」をみるんだって
千本桜もすきだけど、寺子屋もたまらないよね〜、すごく楽しみ!!!

 

講師は木ノ下裕一さん!
僕はゆうちゃんって呼んでるんだけど、とってもかわいがってくれるの♡
ん〜早く会いたいなぁ……
また講座の様子をレポートするから楽しみにしててね

 

じゃあ、これからこのすけブログ よろしくね!